不動産用語集

【ハッシブ運用】
市場インデックスと同等のパフォーマンスを得ることを目標とする運営手法。
【バルクセール】
一括売却のこと。1990年代、米国の貯蓄金融機関(S&L)の担保不動産を売却する際に、整理信託公社(RTC)が初めて導入した手法。日本でも、金融機関が賃借対照表から不良債権を切り離して最終処理する際、外資などへの売却手法として定着した。不良債権処理にあたり、案件個々に債権回収を行い、個別に競売を申し立てると、多額のコストがかかり、回収期間の長期化リスクなどが発生する。このため、回収が絶望的な債権や、担保不動産の権利関係が複雑な場合、物的に瑕疵がある場合などは、債権を一括して処分し早期現金化する方がメリットがあるとしてこの手法が多用された(処分額は債権元本の 5~10%といわれる)。銀行単体のバルクセールのほか、大口案件を処理し終えた複数の大手銀行が不良債権を持ち寄り公開入札で売却する「横断バルクセール」という形態もある。1999年には、整理回収機構(RCC)が健全金融機関からの不良債権バルク買いを始めた。
【ファンド・オブ・ファンズ 】(Fund of Funds)
各運用会社のファンドをパッケージ化した投資スキームであり、ワン・パッケージで複数のファンドに投資でき、各投信への資産配分比率で、安定運用や積極運用など、投資家の資金性格に応じた運用が可能となる。株式、債券など得意分野が異なる複数の運用会社にそれぞれ運用を委託し、運用タイプが異なる複数の投資信託を購入するため、リスク分散される利点がある。
【不動産投資インデックス】
日本の不動産投資市場が未成熟であったのは、不動産情報、とくに投資収益指標がなかったことによる。そこで、近時、株価における日経平均やTOPIXなどの指数の不動産版として「不動産(投資)インデックス」が登場した。具体的には、不動産投資収益をインカムゲインとキャピタルゲインとに分け、インカム収益率とキャピタル収益率、それを合計した総合収益率を計算し、全体集計やエリア別集計を行う。この指標が広く浸透すれば、不動産全体の資産特性、オフィスビルや住宅などの種類別特性、地域別特性などが明らかとなり、ポートフォリオ組成や投資パフォーマンス評価の基準として、力を発揮する。J-REITの成功には、精緻な不動産投資インデックスの存在が不可欠であるといわれている。
【不動産特定共同事業】
不動産特定共同事業は、不動産の小口化・不動産共同投資の手法のー形態である。不動産の証券化と目的は似ているが、性質および法的な位置付けはまったく別のものである。1994年に不動産特定共同事業法が制定され、不動産特定共同事業による不動産の小口化商品の設立・運営に規制が加えられた。同法が制定される以前から、不動産共同出資商品として存在していた。商品化の第1号は、三井不動産販売が87年に販売した信託方式の商品であった。その後、多くの不動産業者が不動産共同出資商品の販売を行い、その後のバブルの崩壊によって多くの投資家が損失を被る事態となった。その結果、投資家を保護する目的で制定されたのが同法である。不動産特定事業には、大きく分類して民法535条から542条に基づく匿名組合方式(2号商品)と、同じく民法667条から688条に基づく任意組合方式(1号商品)の2種類があり、現在は匿名組合方式(2号商品)がその主流となっている。同法施行当初は賃貸型の不動産特定共同事業もあったが、現在は賃貸型の商品はみられなくなった。
【プライベートエクイティファンド】
プライベートエクイティとは、引受先が小人数の投資家に限定される私募の証券のうち、株式や転換社債、ワラント債などのエクイテイ(自己資本=株主資本)のことを指す。市場動向など流動的な要因に左右されにくく、上場株や国債などの伝統的な投資に対する代替的な投資の代表格とされる。欧米では年金基金を中心とする機関投資家により、主にファンド投資を通じてこのプライベートエクイティ投資が行われ、スモールビジネスの資金調達を円滑にしてきた。日本でも金融ピツグバンを契機に1997年7月、未上場・未登録の有価証券のうち店頭取扱有価証券の証券会社による投資勧誘が解禁された。また、同年10月、投資信託においても15%を上限としてこれらの有価証券を組み入れることが可能になった。
【ブラインドプール方式】
取得物件を特定せずに、投資家がファンドに出資する方式で一任勘定型とも言われる。対して、物件が特定され、当該物件の取得の為に投資家が出資する方式はキャピタルコール方式という。/dd>
【プリンシバルインベストメント】(Principal Investment)
外部投資家から受託した資金ではなく、自己資金による中長期的な投資のこと。
【プロパティマネジメント】(Property Management)
投資不動産の収益を高めるには、管理・運営が極めて重要となる。そこで、不動産の管理業務や賃貸業務、修繕業務を監督指揮する高度な不動産管理運営業務として、プロパティマネジメントが脚光を浴びている。日本でもビルのメンテナンス業者は多数存在するが、米国のように家賃回収から不動産の維持補修に至るまで全てを網羅し、かつ、不動産の積極的な価値向上を提案できる能力を備えたプロパテイマネジャーは数少ないといわれている。また、REITの運用会社として、投資判断業務や賃貸方針、管理方針を策定するアセットマネジメントと並び、プロパティマネジメントは、証券化派生業務の中心に位置付けられる。
【ヘッジファンド】(Hedge Fund)
投機的な投資信託の一種。借入れによるレバレッジを効かせ、投機的取引や複雑な裁定取引を行う。多くの場合、タックスヘイブン(租税回避地)に設立され、法律や規制を避け、投資家の資金を世界各国の様々な金融商品などに分散投資し、高い収益を目指す。名前の由来は1940年代末に米国で誕生した頃、相場下落リスクを空売りなどの手法で危険回避(ヘッジ)を図ろうとしたことによる。為替・金利などを対象とするマクロ派、株・債券の個別銘柄を対象とするマーケットニュートラル派、破産寸前の企業に投資するディストレス派などがある。莫大な資金を持つヘッジファンドが高度に発達したIT技術を背景に世界の資金の潮流を作っているが、その実態は明らかではない。最近ではヘッジファンドに投資するファンド・オブ・ファンズが販売されている。
【ポートフォリオ】(Portfolio)
その昔、港(port)では船荷証券などの書類を2つ折りの書類入れに分類、整理していた。この書類入れがポートフォリオである。転じて、資産を分類・整理した一覧表を指すようになり、現在は所有資産全体の組合せ方を言うようになった。個人のポートフォリオについては財産三分法と呼ばれる概念があって、資産内容を大きく「預貯金」「有価証券」「不動産」の3つに分類して考え、そのバランスはそれぞれ総資産の3分の1ずつになるように組むのが一番よいとされていた。最近では、より細かい分類によって資産を管理する。それは投資環境の変化、金融商品の多様化、分散投資理論の発展などによって個人投資家もより有利により安全に投資をするようになってきたためである。ファンドの場合は、集めた資金の資金量や性質などによってアセット・アロケーションを行い、ポートフォリオを組み立てて運用するが、あらかじめ投資スタンスをまとめた目論見書に基づいた運用をしなければならない。例えば、IT関連の株式に投資することを謳ったファンドはそれに基づいた運用に縛られる。この際、ファンド内の資金の組合せをポートフォリオという。
【ボラティリティ】(Volatility)
統計学でいう「標準偏差」のことで、データの散らばり具合を表す指標のこと。過去の市場の価格変動から統計的に算出される「ヒストリカル・ボラティリティ」と、市場参加者が予想するプレミアムから逆算して求める「インプライド・ボラティリティ」の2種類がある。このうち、ヒストリカル・ボラティリティは、一連の価格推移、あるいは経過期間のレートの変化率の年率標準偏差。ヒストリカル・データを活用することにより予測することが多い。