
- 【開発型証券化】
- 不動産事業の将来キャッシュフローを担保に、ビルやマンションなどの建設前に開発資金を調達する仕組みのこと。最近では、開発型証券化を活用したプロジェクトが様々な分野で実施されはじめ、分譲マンションだけでなく、賃貸マンションや商業施設、オフィス、ホテル、結婚式場、都市再開発などに広がりをみせている。
特筆すべきは、デベロッパーが“未公開企業”や“無格付企業”であっても、プロジェクト自体の事業採算性がが優れ、各種リスクを分離したスキームを構築していれば、開発型証券化に取り組めること。つまり、従来のコーポレートファイナンスでは信用力の劣る企業でも、プロジェクトの開発段階で資金調達を図ることができる。
- 【外部成長】
- 新規物件取得など、規模の拡大による成長のこと。スケールメリットを活かした経費削減効果も含む。
- 【格付け】(Rating)
- 1997年の北海道拓殖銀行や三洋証券、山一證券などの破綻を皮切りに、これまで高い評価を得ていた日本の金融機関や国債の格付けが引き下げられたことをご記憶の方も多いだろう。格付けは、国・地方自治体・事業会社などが発行する債券の元金と利息が約定通りに行なわれるか否かをAAAやBbbなどの記号で表したもので、言わば発行証券のリスクの度合いをランク付けしたものである。基本的には発行体からの依頼に基づいて格付機関が中立的な立場にたって格付けを行う。
主な格付投資情報センター(R&I)と日本格付研究所(JCR)があり、国際的格付機関としてはメーディーズやスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)、フィッチなどが知られている。
例えば年金資金などは一定ランク以上の格付けを取得していない証券には投資できない。また、格付けによって調整コスト(発行の際の金利)が変わり、高い格付けを取得することによって発行金利を低くすることができる。
- 【キャッシュリザーブ】(Cash Reserve)
- 期中のキャッシュフローから一定額を定期的に留保する信用補完措置のひとつ。元利金返済積立金や修繕積立金などが代表的。
- 【キャップレート 】(Cap Rate /Capitalization Rate)
- 不動産売買の現場では、グロス利回り・ネット利回り、キャッシュオンキャッシュなど、さまざまな利回りが、明確に区別されずに用いられ、混乱を招いている。キャップレートは、NOI(年間賃貸収入から空室損失費、管理費、修繕費、固定資産税などの運営諸経費を控除した純収益。減価償却費・借入金利支払前の純収益)を投下資本額で除して求めた割合を指す。グロス利回りに比べ、キャッシュフローに着目している点で、より精度の高い投資効率を表す。また収益還元法の一方法においては、純収益(NOI)をキャップレートで除して不動産価格を求める。キャップレートとDCF法の割引率との間には、次の関係がある。キャップレート=割引率一成長率機関投資家や外資が多用する利回りはほとんどの場合、キャップレートである。これに対し、邦銀や不動産業者の多くはグロス利回りを用いることが多い。
- 【キャピタルゲイン】(Capitalgain)
- 投資元本の値上がり益のこと。これに対して、インカムゲインは利子・配当収入を指す。
- 【減損会計】
- 企業の所有する固定資産の価値が大幅に下落している場合、帳簿価格を引き下げ、価値下落分を特別損失に計上する会計処理。対象資産には土地・建物などの有形固定資産のほか、無形固定資産も含まれる。2006年3月期からの完全実施が決まっているが、一部に延期を求める声もある。具体的には、以下5点のことを言う。
①独立したキャッシュフローを生成する最小の単位に資産をグルーピングする
②営業活動から生ずる損益またはキャッシュフローの継続的な赤字、使用方法の著しい変化、市場価格の著しい下落などを「減損の兆候」として把握する
③減損の兆候がある資産または資産グループについて、割引前キャッシュフローと帳簿価額を比較して、減損損失を認識するかどうかを判定する
④帳簿価額を回収可能価額(使用価値と正味売却価額のいずれか高い金額)まで減額し、当該減少額を減損損失として当期の損失とする
取得原価から減損損失を控除した金額をB/Sに計上し、減損損失を特別損失としてP/Lに計上する。
- 【公募と私募】
- 社債の発行形態による分類のひとつ。公募は不特定多数の投資家を対象に、広く募集して債券を発行すること。
私募は少数特定の関係者のみを対象として直接的に募集し債券を発行することで、
①50人未満の投資家を対象とし、かつ発行された証券が50人以上の者に譲渡される可能性が低い「一般投資家私募(少人数私募)」
②適格機関投資家(次項で説明)を対象とした「プロ私募」
③発行額が20億円以上200億円以内の「大型私募」
などに細分類される。投資信託法は私募投信の形態に、少人数私募投信と、プロ私募投信の2タイプを認めている。私募債および私募投信は、目論見書の作成・交付が不必要とされ、またプロ私募投信は、約款で運用報告書を受益者に交付しない旨を定めることができるなど、公募債および公募投信よりディスクロージャーや運用規制が緩和されている。これは、私募投資家は特定少人数に限定されており、知識レベルやリスク許容度が、公募の一般投資家より大きいと考えられ、また運用者から直接情報を入手しやすい立場であることにより、私募の方が実務的に柔軟な運用が可能とみられる。
- 【コベナンツ】(Covenants)
- 融資実行後に、借入人(SPC)や関係者が遵守すべき事項のこと。具体的には、他業の禁止、公租公課の適切な支払いなどのほか、一定の行為については金融機関の事前了承を得ることなどがある。違反は期限の喪失事由とみなされ、早期返済を求められることとなる。
- 【コミットメントライン】(Commitment Line)
- 企業と金融機関が、予め定められた期間・融資限度額の範囲内で、企業の要請に基づき、金融機関が融資を実行することを法的に約束(=コミット)すること。これにより企業はマーケット変化への迅速な対応が可能となるほか、運転資金の確保などのメリットが得られるが、融資実行の有無に係わらず、一定の手数料を金融機関に支払わなければならない。
- 【コミングリングリスク】(Commingling Risk)
- 投資家に支払われるべき資金が、他の当事者の資金と混同(コミングル-commingle)されるリスク。例えば、原資産からの回収金が、サービサー会社自身の資金と混和している状態で、サービサーが破綻手続きに入ったとする。この場合、サービサーが保管していた回収金に対する返還請求権は、一般債権にすぎなくなり、SPVにストレートに引き渡されない。また危機時期を脱しても、サービサーからSPVへの回収金の引渡しが、破産管財人の否認権行使の対象となる可能性がある。コミングリングリスクに対しては、バックアップサービサーを置いたり、パックアップサービサーに交るまでに失われるであろう回収額をあらかじめリザーブする必要がある。
- 【コンストラクションマネジメント】(Construction Management)
- 証券化が進展するなかで、建築コストの透明性を確保し、収益価値に見合った投資額で合理的に建設事業を推進することが不可欠となっている。この視点から脚光を浴びているのが、コンストラクションマネジメント(CM=建設業経営管理技術)である。CM業者は、発注者の代理人として、コスト・工程・品質を総合的にコントロールし、ライフサイクルコスト重視、不自然な工事進行改善、無駄な工事費削減、発注者の納得が得られる建築コストの透明性確保、施工業者選定などの業務をこなす。欧米に比べ、着工までのソフト管理に重点がおかれている点が本邦のCMの特徴。導入事例で、当初の工事費見積り額に対し、20%を超える工事費削減が実現したものがある。
- 【コンバージョン】(Conversion)
- 建物の用途転換のこと。現在はオフィスビルを賃貸マンションへ転換することが主流。市場ニーズにマッチした用途へ転換することで、競争力を失った建物の資産価値を再生できる。
- 【コンプライアンス】(Compliance)
- 本来は「応諾、服従、追従」を意味するが、主に証券業界で「法令遵守」の意で多用され一般に定着した。法令・規則など各種ルール、倫理や社会規範などに従って行動することを指す。コンプライアンスの徹底は、重大なリスクを事前に回避し、企業経営の健全性を高め、自らの判断と責任に基づいた企業活動の遂行につながるもので、特に、金融証券業界で「法令遵守こそ市場競争力を決めるカギ」「信用の礎」として、コンプライアンス重視を打ち出す企業が急増している。東京証券取引所では、会員企業のコンプライアンスを調査する独立機関を設け、悪質な違反に対しては、除名・会員権の停止・売買停止などの厳しい措置をもって臨むとしている。
- 【コンバージョン】(Conversion)
- 建物の用途転換のこと。現在はオフィスビルを賃貸マンションへ転換することが主流。市場ニーズにマッチした用途へ転換することで、競争力を失った建物の資産価値を再生できる。