- 【サービサー】(Servicer)
- 貸出債権の管理・回収を通して、キャッシュフローマネジメントを行う専門家をいう。SPCはたんなる導管体で債権回収機能がないため、延滞債権回収などは、外部サービサーに委託することになる。債権管理と回収業務全般を担当するマスターサービサー、不良債権回収や担保不動産などの処分を行うスペシャルサービサーを兼ねる場合、オリジネーターの倒産に備えて組み込むバックアップサービサーとがある。本邦では、1999年のサービサー方施行により、弁護士以外の民間業者にもサービサー業務が認められた。
- 【事業証券化】(Whole Business Securltozation)
- 証券化の裏付となる資産は、一般に債権、不動産などの資産が多い。事業の証券化とは「キャッシュフローを生む事業そのもの」を資産価値とし、それを裏付けとした証券化商品である。事業証券化の先進国である英国では、パブ、老人ホーム、高速道路サービスエリア、病院、公共事業などがその事業のキャッシュフローを裏付に証券化されている。不動産証券化では不動産価値が評価の中心を占めるが、事業証券化は経営体制、事業の収益、利益率などの事業そのものの価値・利益が主な評価対象となる。特に資金提供サイドとしては、万が一、その事業会社が倒産しても、事業を引き継いで、継続していける他の事業会社(代替オペレーター)がいるかどうかも判断基準となる。
- 【資産流動化計画】
- 資産流動化法の目的のひとつは、特定資産の内容や証券化の仕組みなどについて十分な情報開示をすることにより、投資家保護を図ることにある。資産流動化計画とは、特定資産の流動化に関する以下の基本的事項を記載するものである。
①資産流動化計画の計画期間など
②資産対応証券に関する事項
③特定資産の取得に関する事項
④特定資産の管理および処分に関わる業務の受託者など
⑤その他
資産流動化法では、批判の多かった従来の煩雑な手続きが簡素化され、資産流動化計画を定款に記載すること、また、公衆に縦覧させる特定目的会社名簿に資産流動化計画を登載する必要はなくなった。 - 【指定管理者制度】
- 2003年の地方自治法の改正により、公共施設の管理運営業務を民間に開放する制度。従来、公共施設の管理は、公共性の確保の観点から財団や公社などの公共団体に限定されていたが、民間事業社のノウハウを幅広く活用することで住民サービスの向上、経費削減などを図るとしている。
- 【収益還元法 】(Income Approach)
- 今後の評価・鑑定の主流になる手法として注目されている。評価・鑑定の対象となる不動産が生み出す収益を還元利回りで割り戻してその価格を求める手法である。さらに噛み砕いて説明するなら、対象不動産から得られる諸経費・公租公課を差し引いた純収益が期待する利回りになるためには、いくらでの投資ならば見合うのかを求めるものだ。この方法は厳密には直接収益還元法と呼ばれ、実際の投資分析や証券化の実務ではDCF法と呼ばれる収益還元法が用いられている。
- 【信託受益権】
- 信託とは「委託者が、財産(信託財産)を信託銀行(受託者)に引き渡し、一定の目的(信託目的)に従い、本人または他人(受益者)もしくは社会のために、信託財産を管理処分させる」ことをいう。受益者がもつ権利の総称を「信託受益権」というが、
これには、
①信託財産から収益や元本の交付を受けることを受託者に対して請求できる権利
②受託者の信託業務処理を監督・チェックできる権利
が含まれる。 不動産証券化においては、オリジネーターが所有する不動産をSPCに移す際、流通税削減メリットや信託の財産保全管理機能を活かすべく、当該不動産を、一旦、信託銀行に信託して信託受益権に変換し、これをSPCに譲渡する方法が採られることが多い。 - 【ストラクチャードファイナンス】(Structured Finance)
- 仕組み金融、すなわち、何らかの特別な仕組みを用いた金融技術のことを、ストラクチャードファイナンスという。格付けなどによって信用リスクを客観化し、コントロールする金融技術として、時々刻々、高度に進化している。広い意味では「特定の資産を裏付けにして証券を発行し、その資産からのキャッシュフローや資産自体の処分価値を、発行証券の元利返済に充当する仕組み」を指し、不動産証券化商品などのアセットバック証券(ABS)は、ストラクチャードファイナンスを背景としてつくられた新しい金融商品である。
- 【スプレッド】(Spread)
- 「金利差」または「利鞘」のこと。不動産証券化においては、SPCが異なる数種の社債券(トランシェ)を発行する際、リスクの度合いにより、社債の利率に差異を設けることが多い。この場合、「○号社債は、基準金利+スプレッド○○bp」「A号社債とB号社債のスプレッドは○○bp」(bp:ベーシスポイント。1bpは、1%の百分の1)などと言う。なお、信用補完のひとつとして、原資産からのキャッシュフローと、SPCの投資家に対して支払う利払いとの間に、スプレッドを設け、スプレッド勘定として積み立てる仕組みがある。























